PCの雷対策

日本の亜熱帯化?に伴って、このところ東京都内でも毎日のように急な雷雨があります。
先日も、都内では数千世帯で停電といったニュースがありました。
雷でPCを壊した私は、AMラジオ以外のAV機器は電源をすべて落としているつもりですが(ルーターやスイッチ類は稼働しっぱなしでした)皆さんはどうしているでしょうか。
そう簡単に自分の近所に落雷するわけもないのですが、実際に被害に遭うとダメージは結構キツイので、どうか、対策と注意は怠らないようにしてください。

落雷がPCに与えるダメージは、突然の停電と雷サージ(過電流)の2つがあります。
雷サージとは、付近の送電線等に落雷した時に一時的に発生する過電流で、送電線や通信ケーブル経由で侵入します。

コストや手間の少ない順に
簡単な対策をあげておきます。
○雷が近づいてきたら、PCの電源を切る。電源ケーブルやLANケーブルも抜いておく。
コストもかからず、基本的にはこれができればほとんど問題ないです。
電源を切れない人は、
○重要なデータは常にバックアップするように心がける。
○ノートPCを利用する(バッテリーがUPSの役目をするので停電には強いです)。
○PCを直接電源コンセントに繋がずに雷サージ対策付の電源タップを利用する(数千円程度から購入できます)。
○UPS(無停電電源装置)を利用して突然の停電に備える。

雷の接近中は絶対に避けたい作業
○大量のデータをコピーする(ツールを利用したバックアップ等も含む)
○パーティションの操作
○秘密領域を有効にしておく
上記はすべてデータの読み書きに関連していますが、停電や過電流の際は真っ先に被害をうけます。
夕方は大気の状態が乱れて雷が発生しやすいので、時間のかかるパーティション操作等はこの時間帯を避けるのがお勧めです。

フォーマットって何 2 OS対応(初心者向け)

前回、Windows対応の「ファイルシステム」を作る『フォーマット』は2種類「FAT/FAT32」系と「NTFS」系がある話をしました。今回は「FAT32」と「NTFS」へのOSの対応についてです。

パソコン歴が長い方には懐かしい画面です

DOS系と言われるOS(Windows95/98/98SE/ME)でOSセットアップ時によく見た画面ですね。このコマンドで作成するパーティションはすべて「FAT系」です。

Windows95/98/98SE/MEは「FAT」「FAT32」をインストール先にしました。(95/98はFAT32対応にはOSR2とかSPとか必要ですが古い話なので割愛、MSーDOS、PC-DOSについても今回は触れません)

Windows2000/XPは、OSのインストール先には「FAT32」「NTFS」どちらへもインストールできます。
ただしインストール時にOS上セットアップディスクではFAT32は最大32GBまでしか作れませんでした。インストール先サイズを32GB以下にすればフォーマット形式が選択できます。(前もってLB パーティションワークス等でパーティションを作っておけば32GBを超えたFAT32でもインストール先として使用は可能)

面白いのはWindowsNT4.0! このOSは、インストール先は「FAT」または「NTFS」に限られていました。

最初「FAT」でOSをインストールしてしまうと最大2GBになってしまうため、手狭になってしまいます。
サポートセンターへのお問い合わせで、Cドライブ拡大のために「パーティションコマンダー」でそのまま拡大してしまい自動的に「FAT32」へ変換されてしまった起動できなくなったという事例がありました。この場合は、「FATをNTFSへ変換」してから拡大するのが正解です。

逆にWindowsVista/7/8/8.1以降はインストール先は「NTFS」に限定され、「FAT32」にはインストールできないようになっています。「FAT32」にインストールしようとすると…

またWindows7/8/8.1は、空のハードディスクにインストールするとOSが「起動情報」と「OS本体」と分割されるようになりましたが、もし1パーティションにOSをインストールしたい時は、予め「LB パーティションワークス」等で1パーティションにしておけばインストールは可能ですが、やはり「NTFS」でないと受け付けられません。(MBRディスクの時、GPTディスクは1パーティションにはできません)

フォーマットって何? データ用(初心者向け)

ちょっと昔だと「フロッピーディスク」、最近だと「ハードディスク」、新品を接続した時に「フォーマットしますか」なんて確認が出た覚えはありませんか。

記憶媒体は、小さなセクタという単位が大量に集合して出来ています。セクタのままでは、データが保存できない為、「ファイルシステム」をその上に作り、データを置きます。この「ファイルシステム」を作ることが「フォーマット」です。

例えるならば、家を建てて荷物を入れるのに、土台むき出しでは置けませんので、土台の上に「床」を作る作業が「フォーマット」となります。

「フォーマット」自体はWindowsだけではなく、Macintosh用フォーマット、最近ではテレビ録画用ハードディスク用フォーマットも存在しま す。(それぞれ互換性があったりなかったり…)今回はWindowsの代表的な「FAT/FAT32」と「NTFS」を取り上げます。

「FAT/FAT32」は、初期のころからあって古いタイプ。「NTFS」は、新しいタイプです。

「FAT」「FAT32」

どのWindowsからも認識できるフォーマットです。WindowsだけでなくMacでも使用できます。パソコン用外付けハードディスクが「 FAT32」で初期フォーマットされている事が多いのはその為です。ただしフォーマットできる最大値とデータの大きさに制限があります。

「FAT」は、最大2GB以内しかフォーマットできません。保存できる1ファイルサイズは2GBまでです。
「FAT32」は、2.2TBまでのフォーマットが出来ます。でも保存するデータは1ファイル4GB以内でないと置くことが出来ません。(細かいデータが複数入っている1フォルダではありません) 1動画データが4GB以上だと、保存できません。

床が、最初は厚さ「5mm」のコルク板張りで、部屋の大きさは1帖まで、荷物は1個当たり2Kgしか置けずなかったのです。不便ですよね。ちょっと便利になって、ぶ厚くなった「10mm」の板張りでは部屋は大きく作れるようになったものの、荷物はそれでも1個当たり4kgしか置けないって感じですね。

「NTFS」

「FAT32」に代わって出てきた、新しいフォーマット方法が「NTFS」です。コルクボードの床が、大理石の丈夫な床になりました。大きな部屋でも大丈夫、重い荷物も置けます。

「NTFS」は、最大パーティションサイズは約16EB(ヘクサバイト)。1ファイルが4GBを超えたデータも保存可能です。セキュリティや堅牢性も向上しています。

ただ「NTFS」は古いOS系では(DOS/Windows95/98/98SE/ME)は認識できません。
Macでは特別なソフトを使用して認識させることができます。

参考:ハードディスクの単位、B(バイト)→KB(キロバイト)→MB(メガバイ)→GB(ギガバイト)→TB(テラバイト)→PB(ベタバイト)→EB(ヘクサバイト)

■外付けハードディスク

最近、外付けハードディスクは「パソコンデータ用」と、「テレビ録画用」ハードディスク用で販売されていますね。

テレビ録画用はフォーマットが異なるため、テレビに直接接続していた外付けハードディスクをパソコンにつないでも認識や録画番組は見られません。

もし「テレビ録画用」のハードディスクを「パソコンデータ保存用」にする時は、LB パーティションワークスやハードディスクメーカー提供のフォーマットツールを使って、NTFS等にフォーマットする必要があります。

今回はデータとして使用する場合の話…OSでの対応とインストールする先として使用する場合については、また後日。

Windows PEのバージョンが異なると、何が違う?

以前、Windows PEとはどういうものか、についての記事を掲載しました。
今回は、Windows PEのバージョンが違うと何が変わるのか、ご紹介します。

まず、LB イメージバックアップ11 ProのWindows PEの起動メディアを2つ用意します。
1つはWindows PE 3.0で、もう1つはWindows PE 5.0のメディアです。
このメディアをWindows 7のテスト用PCで起動して、動作を比較してみます。

まず、Windows PE 3.0のメディアから起動してみます。起動したら、「オプション」
→「ネットワーク構成」を選択します。

すると、「ネットワークが存在しないか、または起動されていません」と表示されて
ネットワーク構成の画面が起動できません。

同じ操作をWindows PE 5.0のメディアで行うと…

ネットワーク構成の画面が起動しました。

このように、Windows PE 3.0とWindows PE 5.0では、認識できる環境が
異なることがわかります。テスト用の環境では、Windows PE 5.0では認識できて
Windows PE 3.0では認識できない、という結果でしたが、もっと古いXPの環境だと、
逆にWindows PE 3.0で認識できてもWindows PE 5.0では認識できない、という結果に
なる可能性もあります。

今回のテストではネットワークでしたが、ハードディスクが認識されないことも
稀にありますので、場合によっては、ハードメーカーのサイトなどから
その環境に合ったドライバを入手しなくてはならないこともあります。でも、
ドライバを追加すれば認識できるとはいっても、そのまま使えた方が楽ですよね。
もし、最初に作ったバージョンで認識されない場合、PEのバージョンを変えて
メディアを作成すると、うまくいくかもしれません。

Windows PEって?

バックアップ関連のソフトを使っていると、たまに ”Windows PE” という言葉が
出てくることがあります。そもそも、Windows PEって何なのでしょうか?
Wikipediaによると、

Windows Preinstalltion Environment(Windows プレインストール環境)

をインストール するための、軽量版Windows」だそうです。

平たく言えば、Windows OSをインストールするための 軽量版Windowsということでしょうか。

サーバだけでなく、PCにWindows 7や8などの インストールにも、Windows PEが使われています。通常、Windows 7や8などのOSを クリーンインストールする際は、Windowsのインストール用のディスクから起動して行いますが、
このディスクから起動したときの環境がWindows PEと呼ばれる環境です。

下の画像は、Windows 7のインストールディスクから起動したときの画面です。
この環境にWindows PEが使われています。

このWindows PEにはいろいろバージョンがあります。Windows 7のインストール環境 ではWindows PE 3.0、Windows 8のインストール環境ではWindows PE 4.0、Windows 8.1の インストール環境ではWindows PE 5.0、というバージョンになります。
ライフボート製品には、Windows PEの起動CDを作る機能を搭載した製品がありますが、 製品の機能でWindows PE 3.0、Windows PE 4.0、Windows PE 5.0などのメディアを作る ことができます。では、このバージョンが違うと何が変わるのでしょうか?
次回はバージョンの違いによって何が変わるかを説明したいと思います。